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高水準続く半導体装置販売高、減速懸念の背景

日本半導体製造装置協会(SEAJ、東京都千代田区、牛田一雄会長)が26日発表した日本製半導体製造装置の6月の販売高(速報値、4―6月の3カ月平均)は、前月比7・5%減の2845億8400万円で2カ月ぶりのマイナスとなった。年度末の駆け込み需要や半導体市場の活況が重なって記録的な数字となった3月単月の販売高が、6月以降含まれなくなったことが主な要因と見られる。

前年同月比は14・1%増と、引き続き高い水準を維持した。スマートフォンやデータセンターなどで使われる最先端の半導体の開発・生産に必要な装置の需要が旺盛なほか、自動車や家電などに使う成熟品向けの投資も増加傾向が続く。

ただ足元では中国経済の減速懸念や世界的なインフレを背景に半導体需要の減速が指摘される。今後半導体メーカーが投資を絞れば、23年度以降の装置需要に影響が出てくる可能性もある。


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日刊工業新聞2022年7月27日

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