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新素材を加工する最新のレーザーやプレス技術を生で見よう!

塑性加工技術の専門展示会、過去最大の規模で開幕
 塑性加工技術の専門展示会「MF―Tokyo2017〜第5回プレス・板金・フォーミング展」(日本鍛圧機械工業会、日刊工業新聞社主催)が12日、東京・有明の東京ビッグサイトで開幕した。IoT(モノのインターネット)との連携や炭素繊維強化プラスチック(CFRP)など新素材加工、最新のレーザー加工装置といった先端技術の展示が多くの来場者の目を引いた。

 今回は過去最大の出展規模となり、10時の開幕と同時に多くの人が詰めかけた。宗田世一日鍛工会長(エイチアンドエフ取締役相談役)は「参加企業が第1回の倍以上になった。今回も活発な商談で実り多い展示会にしてもらいたい」とあいさつした。

 岡本繁樹経済産業省製造産業局素形材産業室室長は「創意工夫により回ごとに展示会が大きくなっている。学生の誘客に熱心な点も感心している。学生に展示会で技術を学んでもらえば、モノづくりが継承される」と祝辞を述べた。会期は15日まで。3万2000人の来場を見込む。

 アマダホールディングスは出展機を5機種に絞り込み、120小間の広いスペースに並べた。うちファイバーレーザー加工機「ENSIS―3015AJ(3kW)」は、レーザーの中核技術「ENSISテクノロジー」を搭載した新型モデルだ。同技術は薄板から厚板までをレンズ交換などなしに連続加工できる。3kWモデルで「板厚22ミリメートルの軟鋼を相当きれいに切断できる」(磯部任社長)という。鋼材業を含めた厚板分野を開拓する。

 コマツ産機(金沢市)は今秋に投入する予定の3次元ファイバーレーザー加工機を披露した。自動車業界から徹底して求められる生産性の向上を追求し、従来に比べて加工時間を約10%短縮した。搬送装置の高速化により、段取りにかかる時間も短縮した。また、切断品質を改善する「パワーコントロール機能」を搭載している。ブースでは自動車向けのワーク(加工対象物)を加工するデモンストレーションを実施し、性能をアピールした。
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六笠友和
六笠友和 Mukasa Tomokazu 編集局経済部 編集委員
プレス機械や板金機械、フォーミング機械などの鍛圧機械の受注は1月から6カ月連続で前年同月比プラス。市場が堅調に推移する中、塑性加工技術の専門展示会「MF―Tokyo2017プレス・板金・フォーミング展」には有力メーカーが一堂に会し、工法提案やIoT(モノのインターネット)の活用など最新技術を披露している。

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