日立、IoTで1兆円宣言の中身
「モノやサービスを売って終わり」という発想から抜け出せるか
日立製作所は8日、主要事業の戦略説明会を都内で開いた。自社開発のIoT(モノのインターネット)基盤「ルマーダ」を活用して顧客の課題解決を図るサービスを加速し、ルマーダ関連の売上収益を2018年度に16年度比17%増の1兆円超に伸ばす。事業別ではビルシステムや鉄道などがけん引する。一方、世界展開を強化するためには販路などで課題があり、M&A(合併・買収)を含む投融資を積極化する。
日立はITとインフラ技術で顧客の課題解決を図る「社会イノベーション事業」を強化し、18年度に売上高10兆円、営業利益率8%超を目指す中期経営計画を進めている。
東原敏昭社長兼最高経営責任者(CEO)は「方向性は間違っていないと手応えを得ている。さらにスピード感を重視し取り組んでいく」と説明した。
ルマーダを活用し、社会イノベーション事業の拡大に取り組む。システム構築、ソリューション開発、日立グループ内での業務改善利用という三つの収益化モデルを確立。「これらの取り組みを連動させルマーダ事業の成長を加速する」(小島啓二執行役専務)。
事業別ではエレベーターで成長市場と位置付けるインドで、地元企業と協業し現地生産に乗り出す計画。同事業を含むビルシステムビジネスユニット(BU)の18年度の売上収益は16年度比11%増の6500億円を目指す。また産業機器などのインダストリアルプロダクツBUは、空気圧縮機と印字装置を拡販し、それをベースにIoTサービスの展開にもつなげる。
英国での原子力発電事業については建設の最終投資決定(FID)までに、子会社のオフバランス化を実現しリスクを最小化する方針を強調した。
一方、世界的な販路拡充、保守サービス強化、顧客と課題解決策を探ることのできる人材の増員などは課題。
東原社長は「利益に配慮しながら、解決のための投融資を実行していく」と説明。ビルシステムや鉄道、車載機器事業など幅広い分野でM&Aを検討する。
日立はITとインフラ技術で顧客の課題解決を図る「社会イノベーション事業」を強化し、18年度に売上高10兆円、営業利益率8%超を目指す中期経営計画を進めている。
東原敏昭社長兼最高経営責任者(CEO)は「方向性は間違っていないと手応えを得ている。さらにスピード感を重視し取り組んでいく」と説明した。
ルマーダを活用し、社会イノベーション事業の拡大に取り組む。システム構築、ソリューション開発、日立グループ内での業務改善利用という三つの収益化モデルを確立。「これらの取り組みを連動させルマーダ事業の成長を加速する」(小島啓二執行役専務)。
事業別ではエレベーターで成長市場と位置付けるインドで、地元企業と協業し現地生産に乗り出す計画。同事業を含むビルシステムビジネスユニット(BU)の18年度の売上収益は16年度比11%増の6500億円を目指す。また産業機器などのインダストリアルプロダクツBUは、空気圧縮機と印字装置を拡販し、それをベースにIoTサービスの展開にもつなげる。
英国での原子力発電事業については建設の最終投資決定(FID)までに、子会社のオフバランス化を実現しリスクを最小化する方針を強調した。
一方、世界的な販路拡充、保守サービス強化、顧客と課題解決策を探ることのできる人材の増員などは課題。
東原社長は「利益に配慮しながら、解決のための投融資を実行していく」と説明。ビルシステムや鉄道、車載機器事業など幅広い分野でM&Aを検討する。
日刊工業新聞2017年6月9日