JAXAが流体解析プログラム、エンジン開発期間を短縮
シミュレーション自体の計算速度は従来に比べて3倍に
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は内燃機関の開発シミュレーションが短時間でできる流体解析プログラム「HINOCA(ヒノカ)」を開発した。一般的なシステムで従来、1週間程度かかっていたシミュレーションの前処理の時間をゼロにし、さまざまな条件の解析をすぐに始められる。自動車エンジンやボイラなど燃焼に関わる研究の効率化につながると期待される。
早稲田大学や海上技術安全研究所などと共同で開発した。現在、トヨタ自動車や日産自動車などが参加する企業連合「自動車用内燃機関技術研究組合」(AICE)にプログラムを提供し、試験を行っている。
ヒノカはサイコロ状に空間を分割し、サイコロ一つずつに密度や温度、圧力などの環境を表すパラメーターを与える。パラメーターをいったん入れておけば、その後は前処理なしにシミュレーションを始められる。
従来のシステムではシミュレーションを行う際、空間を長方形のメッシュで区切る必要があった。新しいシミュレーションを始める度にこの作業をしなければならなかった。
またシステム方式の変更によって、シミュレーション自体の計算速度は従来のシステムに比べて3倍に向上した。同プログラムが得意とする燃焼などの化学反応に関わる計算部分は、従来の計算速度の100倍となった。
開発は内閣府が主導する「戦略的イノベーション創造プログラム」(SIP)の中の「革新的燃焼技術」の一環として行われた。
早稲田大学や海上技術安全研究所などと共同で開発した。現在、トヨタ自動車や日産自動車などが参加する企業連合「自動車用内燃機関技術研究組合」(AICE)にプログラムを提供し、試験を行っている。
ヒノカはサイコロ状に空間を分割し、サイコロ一つずつに密度や温度、圧力などの環境を表すパラメーターを与える。パラメーターをいったん入れておけば、その後は前処理なしにシミュレーションを始められる。
従来のシステムではシミュレーションを行う際、空間を長方形のメッシュで区切る必要があった。新しいシミュレーションを始める度にこの作業をしなければならなかった。
またシステム方式の変更によって、シミュレーション自体の計算速度は従来のシステムに比べて3倍に向上した。同プログラムが得意とする燃焼などの化学反応に関わる計算部分は、従来の計算速度の100倍となった。
開発は内閣府が主導する「戦略的イノベーション創造プログラム」(SIP)の中の「革新的燃焼技術」の一環として行われた。
日刊工業新聞2017年5月17日