これで航空機開発が短縮できる!JAXA、空気抵抗の解析速度20倍に
開発初期から正確に完成時の状態を予測しやすく
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、飛行機の空気抵抗などのシミュレーションにかかる時間を20分の1に短縮する技術を開発した。流体シミュレーションプログラム「FaSTAR(ファスター)」と、JAXAのスーパーコンピューター「JSS2」を組み合わせて計算速度を上げ、1条件にかかる時間を2分程度にした。航空機関連メーカーや大学などが活用すれば、航空機開発の効率化が期待できる。
飛行機開発では、風向きや姿勢などの条件を変えて取得した空気抵抗などのデータを1機体につき数万の条件で集める必要がある。現在は機体模型に風を当て空気抵抗を調べる風洞実験が主流。だが風洞実験では1日に200条件のデータを取るのが限界だった。
今回はファスターの改良とJSS2の稼働率向上で計算時間を短縮、1日に720条件のデータを取得できるようにした。これによって風洞実験後の問題解決について、短時間でシミュレーション可能。さらに航空機の開発初期から正確に完成時の状態を予測しやすく、機体の設計をやり直す手間を減らせる。
現在、飛行機が失速する直前に起きる危険な飛行状態の予測は、シミュレーションが難しいとされているが、今回開発した技術で予測を試みている。ロケットや地球への再突入カプセルなどの開発にも有効だ。
飛行機開発では、風向きや姿勢などの条件を変えて取得した空気抵抗などのデータを1機体につき数万の条件で集める必要がある。現在は機体模型に風を当て空気抵抗を調べる風洞実験が主流。だが風洞実験では1日に200条件のデータを取るのが限界だった。
今回はファスターの改良とJSS2の稼働率向上で計算時間を短縮、1日に720条件のデータを取得できるようにした。これによって風洞実験後の問題解決について、短時間でシミュレーション可能。さらに航空機の開発初期から正確に完成時の状態を予測しやすく、機体の設計をやり直す手間を減らせる。
現在、飛行機が失速する直前に起きる危険な飛行状態の予測は、シミュレーションが難しいとされているが、今回開発した技術で予測を試みている。ロケットや地球への再突入カプセルなどの開発にも有効だ。
日刊工業新聞2016年9月23日