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日本の女性研究者は少数精鋭!日本の研究論文数、女性が男性上回る

直近5年に執筆した論文数、エルゼビア調べ
 日本の研究者が直近5年間に執筆した論文数は、男性より女性の方が多く、世界的な傾向と逆転している―。こんなデータをオランダの学術論文出版社、エルゼビアが明らかにした。人文社会系を含む同社の論文データベース(DB)による分析だが、日本の女性研究者の“少数精鋭ぶり”がうかがえるといえそうだ。
 

 これは同社の調査報告「世界の研究環境におけるジェンダー」で明らかになった。それによると、日本の研究者全体のうち女性の占める割合は約2割(総務省2016年調査では15・3%)。米国や欧州連合(EU)28カ国の約4割と比べて、女性の活躍度はかなり低い。

 しかし2011―15年の研究者1人当たりの論文数は、日本の女性が1・8本で男性の1・3本よりもやや多く、他国・地域と異なる傾向だった。論文数は96―2000年ではより男女差が大きく、日本の特徴として挙げられる。

 エルゼビアではこの結果を「日本では女性研究者のキャリア構築が他国より難しいだけに、生き残っている多くの人が有能なのではないか」とみている。

 調査は同社の論文DB「スコーパス」を活用。著者ファーストネームを基に、ソーシャルメディアの記載などから性別を導き、国別の傾向を分析した。
日刊工業新聞2017年4月20日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
研究には女性も男性も関係ないとは思いますが、活躍する女性研究者の背中を見て研究者を目指す女子学生が増えればと思います。

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