ブルドーザー活用で農機コスト3分の1削減は可能か

農水省・コマツなどが共同研究。耐久稼働時間の長さ生かす

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建機のブルドーザーを農機に活用してコストを下げる
 農林水産省はコマツや石川県農林総合研究センター農業試験場などと共同で、ブルドーザーを利用し農業機械のコストを削減する研究に取り組む。農機よりも耐久性が高い建設機械であるブルドーザーの利点を生かし、汎用性のあるトラクターに改良。農繁期はトラクターや種まき機に、農閑期は建機として使う。建機メーカーなどの農機市場への参入も促し、競争原理が働くことでさらにコストダウンを進める効果も狙う。

 農林水産省は年間を通じて、ブルドーザーを効率よく運用するといった工夫により、アタッチメントも含めた機械コストを、現在の農機と比べ3分の1へ引き下げるのが目標。2019年度末にも達成したい意向だ。

 同プロジェクトにはコマツや石川県に加え、京都大学や福井県なども参加する。ブルドーザーの耐久稼働時間は、15年相当で約8000時間。同4000時間のトラクターの約2倍あり、長く利用できるため機械コストを低減できる。

 ブルドーザーに耕うんや代掻(しろか)き、水田の均平化作業などに使う専用アタッチメントを取り付け、農作業に使えるようにする。動きを精密に制御できるよう、油圧機器や接続機構などを改良する。コマツはすでに、ブルドーザーを平らに地ならしをする均平化の作業に使用した実績がある。

 農機のコストが高いのは、使用する時期が種まきや耕し作業といった一時期に限られるためだ。年間を通じ、使わない期間が長いことにも原因がある。

 農水省はそこで、農繁期に農機としてブルドーザーを利用。他の期間は建機として使い稼働期間を長くして、コストを引き下げる方法を検討している。

日刊工業新聞2017年4月4日

COMMENT

操作も農家自身が行うほかに、建機リース会社が操作を担当するオペレーター付きで水田などに派遣するプランも研究し市場への参入と競争を促す考えだ。 (日刊工業新聞第ニ産業部・嶋田歩)

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