社長は新入社員にどんなメッセージを発したか。トヨタ、日立、電通…

「一人で抱え込むのではなく、仲間を積極的に頼ってほしい」(電通社長)

  • 0
  • 2
パナソニックの入社式で、津賀社長(前列左から3人目)と記念撮影する新入社員ら(3日、大阪府枚方市)
 主要企業で3日、入社式が開かれた。不透明な世界経済への対応や働き方改革などさまざまな課題がある中、新入社員に挑戦を求める経営者が目立った。

 トヨタ自動車の入社式には2151人の新入社員が出席。豊田章男社長は「挑戦しなければ自分たちの未来はない。新しいトヨタの歴史をつくることが皆さんの使命だ」と語った。米人工知能(AI)開発子会社のギル・プラット最高経営責任者も映像で登場し、変革する姿勢を強調した。

 パナソニックの新入社員は780人。2018年に創業100年を迎えることを踏まえ津賀一宏社長は「既存の領域や発想で生き残るには限界がある。失敗を恐れず挑戦してほしい」と呼びかけた。

 日立製作所が都内で開いた入社式には、海外出身の約60人を含む約670人の新入社員が出席した。東原敏昭社長は、「私も40年前に熱い気持ちで入社式に臨んだが、今は当時よりも熱い気持ちを持っている」と挨拶。

 デジタル産業革命の中、日立は世界が抱える課題を解決する社会イノベーション事業を推進することで、変化し、進化しようとしている。「世界に冠たる日立を一緒に作ろう」と、身振り手振りを交え、熱く呼びかけた。

 日立はITやプロダクトなどの強みを組み合わせて、「IoT(モノのインターネット)時代のイノベーションパートナー」を目指す。「いち早く会社の戦力として成長してほしい」と、一人ひとりの力に期待する。

 シャープは台湾・鴻海精密工業の傘下に入って初めての入社式を堺市の本社で開いた。新入社員は大学新卒が16年度比20人増の141人。

 18年度は300人規模に増やす予定。野村勝明副社長は「当社は鴻海グループの出資後も引き続き独立した企業」と強調。「転換期に入社を決断した皆さんに敬意を表す。一緒に新生シャープを築こう」と激励した。

 2016年は燃費不正問題に揺れた三菱自動車。同年12月、日産自動車のカルロス・ゴーン社長(当時)が会長に、益子修三菱自会長兼社長(同)が社長に就任し“ゴーン―益子体制”が発足した。

 新体制となって初めて迎える新年度。不正の温床となった開発部門の抜本的な改革や信頼回復が急務だ。益子社長は17年度の入社式において「『現状に満足しない』『現状を変える』という、何事にも挑戦する意識を持って仕事に取り組むこと。企業価値を高めるには、社会の変化より速く、会社は変わらなければならない」と力説。新入社員が、現状に対して問題提起していく姿勢を持つことに、期待を示した。

 旭化成は3日、発祥の地の宮崎県延岡市内でグループの入社式を開催した。大卒・高専卒合計で前年度比8%増の379人が入社。小堀秀毅社長は「いろいろなことに挑戦し、失敗を恐れずに行動してください」と新たな仲間を歓迎した。新入社員の内訳は男性296人、女性83人。外国人は中国出身2人、韓国出身1人の計3人。

 電通は3日、都内で新入社員145人の入社式を開いた。2015年末に新入社員が過労自殺した問題を受け、山本敏博社長は「皆さんと家族に多大な心配を掛けたことを心苦しく感じている」と謝罪した。「仕事の中でさまざまな壁に直面し、苦しいと感じた時は一人で抱え込むのではなく、仲間を積極的に頼ってほしい」とした上で、「電通における唯一にして最大の財産は人材」と話した。

日刊工業新聞20174年4月4日

COMMENT

明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

津賀さんがこんなキラキラ笑顔も珍しい。ぜひ新入社員当時の写真を見せてもらう。

関連する記事はこちら

特集