町工場の意地のぶつかり合い!全日本製造業コマ大戦

第3回全国大会を制したのは審議対象にもなったチーム

 中小企業などが自慢の技術を駆使して作ったコマを競わせて日本一を争う「全日本製造業コマ大戦 G1ジャパンカップ 第3回全国大会(日刊工業新聞社など協賛)」が1日、横浜市西区のクィーンズサークルで開かれ、愛知県半田市のチーム「審議隊トミー&マツ」が優勝した。同チームは、2015年2月に開かれた世界コマ大戦でも優勝に輝いており、初めて世界王者と全国王者二つのタイトルを獲得した。
 全国大会は、日本各地で開かれたG2地方予選で優勝したチームをはじめ17チームが技を競い合った。中小企業だけでなく、高校生によるチームも参戦した中、審議隊は、軸とカバーの二重構造のコマで挑んだ。
審議隊トミー&マツのコマは、大戦前に実施される寸法チェックの時点で注目 を集めた

 軸を回してからカバーを指で持って直径25センチメートルの土俵の端に置く戦法が、大会序盤、審判団の審議対象となりながらも「『軸を回してから土俵上においてはいけない』というルールはない」との見解で試合が続行。敵のコマの体当たりを交わし、優勝を手にした。投げ手の松宮政美氏(カジミツ社長、愛知県半田市)は「これまでの大戦経験から得たコマの傾向をもとに立てた戦略がうまく働いた」と勝因を分析した。
審議隊トミー&マツのコマ(右)は土俵の縁にとどまり攻撃をかわした

 会場では、国内の中小企業が作ったコマ作成キットを子どもたちが組み立てて戦わせる「子どもコマ大戦」や、タカラトミーのベーゴマ「ベイブレードバースト」の体験会も実施した。
大戦では、子ども向けのコマづくりイベントなども開かれた

 全国大会の入賞者は次の通り。

▽優勝=審議隊トミー&マツ(愛知県半田市)
▽2位=岩沼精工(宮城県岩沼市)
▽3位=エース企画(大阪市北区)。
今回参戦したチームのコマの全て。優勝者の戦利品

 コマ大戦は、直径2センチメートル、高さ6センチメートル以内の手作りコマで戦う競技。大会を通じて、参加した中小企業や学生らが交流し、新たなビジネスや人材育成につながっている。

ニュースイッチオリジナル

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
04月02日
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 審議隊は15年2月の世界大会でも、ボタン電池とモーターを内蔵した鉄の棒のようなコマで優勝。観衆をあっと言わせるとともに、審判団が審議に入る一幕がありました。
 同隊の松宮さんは奥さんと二人でカジミツという町工場を営んでいます。「大手と中小が戦うと、どうしても大手に有利になるが、ただ負けるのは悔しい。アイデアをずっと追求すれば中小でも勝てる道があることを、コマを通じて発信したい」と大会でも力説していました。
 松宮さんの趣味は、コマ大戦ルールの研究。研究した上でアイデアを具現化したコマが、世界王者と全国王者の冠を呼び寄せたのでしょう。
 ちなみに、今回2位だった岩沼精工は世界大会3位。2011年の東日本大震災で工場を被災しましたが、着々と復興しており、次に期待です。
(第一産業部・山田諒)

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