マンション市場に異変!新築沈み、中古浮上

住宅ストックの均衡崩れ、価格の先安観も根強く

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住友不が分譲中の大型物件。東京五輪の選手村近接という立地の希少性と将来性から販売スピードが加速している(中央区晴海)

専門家が読む市況の先行き


 《不動産経済研究所主任研究員 松田忠司氏》
 都心周辺部のマンション価格は調整が入っている。金利も低く、環境的には買い時と言える。東京五輪・パラリンピック後はマンション市況も悪化する可能性があるが、在庫水準を見ても、リーマン・ショック前後のようにデベロッパーが相次いで倒産する状況ではない。

 今後の新築マンションは利便性が高い場所に集まる傾向が一層強まる。単身世帯の増加などを受け、一つの物件で異なるニーズを捉える作り方も増えるだろう。

《東京カンテイ上席主任研究員 井出武氏》
 住宅ローンは低金利が続いているわけだが、資金を借りられる人が増えたわけではなく、市場の裾野が広がっていないと感じる。中古マンションは高値で売れるため、市場に相当な数の物件が出ている。

 実際、築年数十年以上15年未満の、安く買えた時期に完成したマンションの流通シェアが上昇している。新築、中古ともに今は価格の調整局面にあり、見極めムードが強い。早く底打ちしたほうが“巡航速度”に戻るのも早くなると考えている。

日刊工業新聞2017年3月29日

COMMENT

 発売戸数の低迷は、価格の高騰がもたらした。16年の1戸当たり平均価格は5490万円とバブル期並みの高値水準。11年に発生した東日本大震災の復興や、東京都心部など大都市圏での再開発の活発化で施工費が上昇、マンション価格に反映した。特に地価が比較的安い郊外の物件の場合、価格に占める施工費の割合が高くなり、割高感が出ている。 (日刊工業新聞第ニ産業部・斉藤正人)

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