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作業時間5分の1…戸田建設が機械開発、のり面養生シート展張を完全自動化

作業時間5分の1…戸田建設が機械開発、のり面養生シート展張を完全自動化

自動展張機械による養生シートの展張作業

戸田建設は大同機械(東京都江東区)と共同で、土木工事におけるのり面養生シートの展張作業を完全自動化できる機械を開発した。福島県南相馬市で実験を行った結果、作業時の安全性向上や作業時間を約5分の1に短縮できる効果を確認した。両社は今後、建設現場での試験適用に取り組み、2025年度の本格運用を目指す。

両社が開発したのは「のり面養生シートの自動展張機械」。のり尻部に展張機を設置し、幅3・6メートルのロール状養生シートを連結したワイヤロープを2台のモーターで巻き上げて養生シートをのり肩方向に引っ張る。展張中に風で養生シートがめくれ上がるのを防ぐブレーキシステムを搭載している。

福島県南相馬市の福島ロボットテストフィールド内に設けた傾斜30度ののり面で検証実験を行い、養生シートの展張が問題なく可能なことを確認した。転落リスクのあるのり面での養生シートなどの運搬や展張作業が不要となるため、展張作業の安全性が格段に向上する。また作業員の人力による従来工法との比較で、展張の作業時間を5分の1程度に短縮できた。

日刊工業新聞 2024年7月3日

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