超高層の鉄骨工事を省力化…戸田建設、タワークレーン遠隔操作
戸田建設は26日、東京都中央区の超高層建築物の建設現場に「鉄骨工事自動化技術」を適用し、省力化に役立つことを実証したと発表した。新開発の「タワークレーン遠隔操作システム」など複数の技術を連携させることで、作業時の安全性の向上や負担軽減を図れる。今後はプレキャストコンクリート(PCa)工事への適用拡大も視野に入れるとともに、建設工事のデジタル変革(DX)化を推進する。
離れた場所から遠隔でタワークレーンを操作する「タワークレーン遠隔操作システム」や、拡張現実(AR)マーカーを活用した測位技術などを開発。すでに施工実績がある「タワークレーン3次元自動誘導システム」などと連携させた。
実証施工では一連の鉄骨工事にさまざまな「鉄骨工事自動化技術」を適用し、機能を確認した。具体的には、「タワークレーン3次元自動誘導システム」と「タワークレーン遠隔操作システム」により、タワークレーンを自動かつ遠隔で運転し、揚重作業の安全性の向上を実現した。
またARマーカーによる測位技術によって、鉄骨梁の取り付け位置に対する誤差を補正。鉄骨梁の位置合わせ作業を省略し、作業効率を向上させた。
日刊工業新聞 2024年6月27日