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ソフトバンクがシャープの大型液晶工場を買収 AI向けデータセンター構築へ

ソフトバンクがシャープの大型液晶工場を買収 AI向けデータセンター構築へ

シャープ堺工場内のデータセンター設置予定エリア(赤枠)

ソフトバンクは7日、シャープの堺事業所(堺市堺区)内の大型液晶パネル工場や土地の一部を買い取り、大規模な人工知能(AI)向けデータセンターを構築することでシャープと基本合意したと発表した。シャープが9月末までに稼働停止する大型液晶パネル生産子会社「堺ディスプレイプロダクト(SDP)」の工場や堺事業所の約6割の土地、電源・冷却設備などを取得し、2025年中に受電容量約15万キロワットのデータセンターを稼働する。

ソフトバンクはデータセンターを24年秋ごろに着工し、将来は同40万キロワット超の規模に拡大する見込みとしている。生成AIの開発やAI関連事業に活用し、大学や研究機関、企業などにも貸し出す。シャープともAI関連事業の連携を検討する。

シャープは3日、堺工場の跡地を活用し、KDDIなどとAIデータセンターの構築に向けた協議を始めると発表している。KDDIにはソフトバンクが買い取る工場などとは別の敷地などを提案し、協議を続ける。ソフトバンクが買い取る部分を除くと、シャープの堺事業所内には旧太陽電池工場で現在は本社が入る「本社棟」や薄型ディスプレー用のカラーフィルター工場、米コーニングのガラス工場などが立地している。


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日刊工業新聞 2024年06月08日

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