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世界初の「FC搭載門型クレーン」、三井E&Sが米ロス港で商業運転

世界初の「FC搭載門型クレーン」、三井E&Sが米ロス港で商業運転

水素燃料電池駆動ラバータイヤ式門型クレーン

三井E&Sの米国子会社のパセコ(カリフォルニア州)は、米ロサンゼルス港(同)で世界初の水素燃料電池(FC)を搭載したラバータイヤ式門型クレーン「MITSUI―PACECO H2―ZE TRANSTAINER CRANE(H2―ZE TRANSTAINER)」の商業運転を始めた。

三井E&Sは2023年4月に大分工場(大分市)で同クレーンの開発を完了し、従来のディーゼルエンジン発電機搭載型クレーンと同等の荷役能力が得られることを確認している。水素燃料電池を使うことで、電動化に必要な地上給電設備への投資を節減できる。

今回はH2―ZE TRANSTAINERを、日本郵船のロサンゼルス港コンテナターミナル子会社での実際の商業荷役に投入。一層の改良に向けて開発段階で得られたデータを検証する。

港湾では二酸化炭素(CO2)などの削減・ゼロエミッション(排出ゼロ)化が求められており、特にカリフォルニア州の同港とロングビーチ港は30年までにすべての荷役機械をゼロエミッション化する計画を掲げている。


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日刊工業新聞 2024年5月22日

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