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ホンダの通期見通し…営業益1.4兆円、前期比2.8%増の要因

ホンダは10日、2025年3月期連結業績予想(国際会計基準)で営業利益が前期比2・8%増の1兆4200億円となる見通しだと発表した。電動化対応で研究開発費などが増加するものの、2輪車・4輪車の販売台数の増加や販売価格上昇などが寄与する。営業利益率は同0・2ポイント増の7・0%となり従来目標を1年前倒して達成を目指す。

単位億円、増減率%、下段通期見通し、▼は赤字・マイナス。配当がある場合の上段カッコ内は前の期の実績、下段通期見通し

売上高は同0・6%減の20兆3000億円となる見通し。世界販売台数目標は2輪事業では主にアジアでの増加を反映し、同5・2%増の1980万台。4輪事業ではアジアの減少を日本や北米の増加が補い、同0・3%増の412万台を見込む。設備投資は同72・7%増の6700億円、研究開発支出は同23・4%増の1兆1900億円を計画する。

24年3月期連結決算は営業利益が同77・0%増の1兆3819億円で過去最高となった。営業利益率は同2・2ポイント増の6・8%。インフレ影響などがあったが、4輪車の販売台数の増加や収益改善効果などが押し上げた。

売上高は同20・8%増の20兆4288億円。世界販売台数は2輪事業で欧州・北米の増加により同0・3%増の1881万9000台、4輪事業は北米などがけん引し同11・4%増の410万9000台。将来の投資の原資を表す研究開発費(R&D)を含まない営業キャッシュフローは前期比1兆円増の約3兆円となり「将来への成長投資を支える基盤を構築できた」(三部敏宏社長)としている。


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日刊工業新聞 2024年05月11日

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