ニュースイッチ

切り替え速度0.03マイクロ秒…北大など、光照射システム開発

切り替え速度0.03マイクロ秒…北大など、光照射システム開発

開発した光パターン照明手法(北海道大学提供)

北海道大学の渋川敦史准教授と三上秀治教授、岡山大学の須藤雄気教授、韓国科学技術院のムサク・ジャング助教授らは、0・03マイクロ秒(マイクロは100万分の1)でパターンを切り替えられる高速光照射システムを開発した。1秒間に3000万回の切り替えに相当する。従来技術の1500倍高速化した。高速光計測や光加工に提案していく。

バーコードのような1次元照明パターンを高速生成し、このレーザー光をすりガラスに通して3次元化する。すりガラスでレーザー光が散乱されて3次元化。散乱パターンから逆算して1次元パターンを作成する。1次元パターンはデジタルミラーにレーザーを走査して作成する。この仕組みが極めて速いため高速切り替えが実現した。実験では光のスポットの明滅間隔が0・03マイクロ秒だった。デジタルミラーの解像度を高めたりすると0・01マイクロ秒まで高速化できる見込み。光学顕微鏡や3Dプリンターの高速化などに提案していく。

日刊工業新聞 2024年04月26日

編集部のおすすめ