旅客船向けは初…三井E&S、内海造船にLNG燃料エンジン出荷
三井E&Sは玉野工場(岡山県玉野市)で製造した旅客船向け液化天然ガス(LNG)焚(だ)き大型低速二元燃料エンジン「三井―MAN B&W 12S50ME―C8・5―GI」の1番機を、内海造船(広島県尾道市)に出荷した。旅客船向けの同エンジンの出荷は三井E&Sにとって初めて。2番機も内海造船向けに順次出荷する予定。
今回の2基は商船三井が所有し、商船三井さんふらわあ(東京都千代田区)が茨城県の大洗港から北海道の苫小牧港間で定期運航する新造フェリーに搭載される予定。
三井E&Sの舶用大型低速2ストロークエンジンは、4ストロークエンジンに比べてメンテナンス性や燃費の良さが評価され、これまでも内航フェリーやRORO船(貨物専用フェリー)に多数採用された実績がある。
今回採用されたエンジンはピストンボア径50センチメートルでは最大数となる12気筒で、1基で最大出力2万1240キロワットを発揮する。
LNG焚き二元燃料エンジンとしては、2015年の初号機から外航船向けに34隻を受注している。
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日刊工業新聞 2024年04月16日