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ムラタ溶研が製品化、金属薄板向け自動接合装置の特徴

ムラタ溶研が製品化、金属薄板向け自動接合装置の特徴

ムラタ溶研が製品化した「材料接合装置」。連続生産対応で幅1000mmの金属薄板を自動接合する

ムラタ溶研(大阪市淀川区、村田倫之介社長)は、板幅1000ミリメートル対応で連続生産ラインに組み込む帯状金属薄板向けの自動接合装置を製品化した。ステンレス表面処理業のアベル(大阪府八尾市)の本社工場で、黒色発色ステンレスコイル材の連続表面処理設備用にこのほど導入が決まった。アベルは表面処理現場での自動化を図り、生産性向上に結びつける。

ムラタ溶研が製品化した自動接合装置「フープウェルダー MFW―1000FTA」は、厚さが最小0・15ミリメートルの板材に対応する。消費税抜きの標準価格は5000万円。

アベルのニーズを聞き、金属板を固定するクランプ機構の最適化や独自の狭窄(きょうさく)ノズルTIG(タングステン不活性ガス)溶接法の精度を高め、従来の2倍の幅で自動溶接を実現した。

材料をセットすると材料両端部を同時切断し、加圧密着させた両端を突き合わせ、電荷結合素子(CCD)カメラで接合密着部を走査しながら自動溶接する。材料切断時に切れ端を自動払い出しする機構も搭載した。

ムラタ溶研は帯状金属薄板の材料接合装置「フープウェルダー」を1995年に製品化し、コンパクト形状を中心に累計約700台を販売する。アベルとは2018年に、同装置を応用して表面処理・メッキ分野向けに垂直状態で金属薄板を溶接する「材料接合装置」を共同開発している。

将来的に同装置で電磁鋼板の精製ライン向けで幅1400ミリメートルに対応する装置の開発も進める。


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日刊工業新聞 2024年04月22日

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