マツダが公開した新型SUV「CX-80」の性能
マツダは18日、欧州事業統括会社で2024年秋の発売を予定する新型クロスオーバースポーツ多目的車(SUV)「CX―80」を公開した。3列シートで広い室内空間を訴求し、北米を除いたグローバルの旗艦車と位置付ける。欧州では5月から予約を受け付け、国内市場への投入も見据える。マツダが「ラージ商品群」と呼ぶプラットフォーム(車台)を共有する戦略商品の第4弾。防府工場(山口県防府市)で量産を立ち上げる。
マツダが欧州に3列シートSUVを投入するのは初。レジャーや家族利用を想定し、欧州のミッドサイズプレミアムSUV市場でシェア獲得を狙う。価格はドイツで5万5350ユーロ(約910万円)から。
欧州向けのパワートレーン(駆動装置)は2・5リットルガソリンエンジンのプラグインハイブリッド車(PHV)と、3・3リットルディーゼルエンジンのマイルドハイブリッド車(MHV)の2種類。このほか豪州向けでは3・3リットルガソリンエンジンのPHVも用意する。
マツダは高付加価値のラージ商品群4車種を一括企画。22―23年の2年間に投入する計画だったが、第1弾の「CX―60」に不具合が発生したことで、計画は後ろ倒しになっていた。現在はCX―60、CX―90ともに販売が好調で、CX―70の生産も開始。利幅の見込めるラージ商品群で利益を捻出し、電動化など次世代技術開発の原資とすることで持続可能なクルマ作りにつなげる戦略だ。
日刊工業新聞 2024年04月19日