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総額3600万円、廃リチウム電池の検出・無効化に懸賞金

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と三菱総合研究所は10日、廃棄リチウムイオン電池(LiB)の検出・無効化技術の開発を促す懸賞金事業を始めたと発表した。賞金総額は3600万円で、参加者は事業化に向けた支援を受けられる。廃棄LiBによる発火などの発生件数は2021年で1969件と大きな社会課題となっている。挑戦を促して資源循環型社会への一助とする。

LiB検出装置とLiBの発火リスクを無効化する装置の2種類を募集する。それぞれ首位には1000万円の懸賞金が提供される。エントリー期間は6月10日まで。1次審査を経て7―12月の間に装置を開発して稼働試験で順位をつける。

検出装置はゴミ収集車への搭載機や処理施設で運用するものを想定する。無効化装置は家電量販店などの回収時に機能するものや処理施設で運用するものを想定している。小型家電はさまざまな形をしていて画像識別が難しい。懸賞金で新しい技術の開発を促す。廃棄LiBの発生量は20年で1万7000トン、正規の回収は5%ほどと推計されている。

日刊工業新聞 2024年4月11日

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