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GaNパワー半導体、ロームが市場開拓に挑む

台湾デルタ電子に供給
GaNパワー半導体、ロームが市場開拓に挑む

ロームのGaN半導体デバイス(中央上部)がデルタ電子のACアダプターに搭載される(イメージ)

ロームは同社の650ボルト耐圧窒化ガリウム(GaN)パワー半導体デバイスが、台湾デルタ電子の45ワット出力ACアダプターに採用された。一般的なGaNデバイスと比べ静電破壊耐量が約75%高く、製品の高信頼化につながる点などが評価された。GaNデバイスはサーバーや通信基地局の電源用途などで採用が進んでおり、ロームも市場開拓に取り組む。

ロームの650ボルト耐圧GaN高電子移動度トランジスタ(HEMT)「GNP1150TCA―Z」が、デルタ電子の急速充電タイプACアダプター「C4 Duo」に採用された。スマートフォンやノートパソコンへの充電用途を想定する。同トランジスタはESD保護素子を内蔵。デルタ電子は今後、他のアダプター製品にもロームのGaNデバイス採用を検討している。

GaN半導体はシリコン半導体と比べ耐電圧性能が高いことが特徴で、実装機器の省エネルギー化や小型化に貢献する次世代パワー半導体として注目される。高速スイッチング性能も高く、電力供給や、電圧、周波数の変換用半導体として、サーバー電源のほか電動車(xEV)のオンボード・チャージャー(OBC)向けでの需要が見込まれる。


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日刊工業新聞 2024年2月27日

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