ＪＲ東海とＪＲ西日本は１５日、東海道・山陽新幹線において移動に伴う二酸化炭素（ＣＯ２）排出量を実質ゼロにした乗車券の販売を４月から始めると発表した。インターネット予約サービスのエクスプレス予約の法人会員向け。事業活動に関連する他社からの間接排出（スコープ３）の削減を図る企業が増えており、こうした企業のニーズに応える。

「環境に優しい出張、移動手段として考えてほしい」（丹羽俊介ＪＲ東海社長）とする。

ＪＲ２社は電力会社からＣＯ２フリー電気を購入し、契約企業の乗車分に割り当てる。ＣＯ２フリー電気の購入に伴い企業が支払う追加料金は、東京―新大阪間の片道で数十円程度を想定する。ＪＲは企業へＣＯ２削減効果の証書を発行する。

サービス内容の検討に当たり、医薬大手のアストラゼネカと連携した。同社は新サービスの利用で年約１８４トンのＣＯ２排出削減効果を見込む。