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既設ラインに後付け、車両外観検査を自動化する新システムの効果

既設ラインに後付け、車両外観検査を自動化する新システムの効果

ナ・デックスの「車両外観検査システム」。自動車の左右にそれぞれ設置し、その間に車を通すと、外観欠陥を自動検知する

ナ・デックスは自動車の車両外観検査を発光ダイオード(LED)照明やラインセンサーカメラ、専用ソフトウエアなどによって自動化する「車両外観検査システム」を発売した。検査装置は移動可能で既設のラインにそのまま設置できる。消費税抜きの価格は1セットで8000万円から。既に1社の大手自動車メーカーで導入済み。年間3セットの販売を目指す。

検査装置はLED照明とラインセンサーカメラを備えた半アーチ形状で、車の左右それぞれで1組にして設置する。自動車が通過すると視野幅の広いラインセンサーカメラが両側から撮影し、外観欠陥を専用ソフトによって自動検知してモニターに映す。

外観検査は自動車1台に対して複数人で目視検査するのが一般的。同製品を導入すれば自動検知した欠陥のみ見ればよく、省人化につながる。人による検査精度のバラつきも除かれ品質安定化も図れる。

事前に各車種の塗装色や形状に適した照明の明るさをソフトで設定することで、検査時は設定通りに自動調光する。設定は導入時にナ・デックスが支援しノウハウを伝え、以降はユーザーが自社で実施できるようにする。例えば黒なら高出力、白なら低出力に自動調光して画像の明るさを均一化し、欠陥を検知しやすくする。

省スペースで既設ラインに後付けできる。自動検査を導入したいが場所がなかったり、ラインを止められなかったりする顧客の悩みに応える。

ナ・デックスは溶接関連機器の製造部門を持つ産業機械商社。自動車向けの抵抗溶接が主力だが、近年はインラインの自動検査分野に力を入れている。

日刊工業新聞 2024年1月16日

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