セイコーSOLが買収、コンピューターサイエンスの強み
セイコーソリューションズ(セイコーSOL、千葉市美浜区、関根淳社長)は、ITインフラの構築・運用を強みとするコンピューターサイエンス(東京都品川区、安田秀敏社長)を買収した。ITシステムの性能管理やセキュリティー対策の分野でニーズが増しており、自社のビジネスと組み合わせてソリューションビジネスを拡大し需要を取り込む。
セイコーSOLはコンピューターサイエンスの全株式を取得し、5日付で子会社化した。買収額は非公表。営業利益目標として2031年度に21年度比約2・6倍の100億円を掲げるが、今回の買収により前倒しの達成を目指す。
コンピューターサイエンスは1985年の設立で、資本金7000万円。2022年12月期の売上高は69億9000万円で、従業員数は約450人。今後はセイコーSOLのグループ会社として事業を継続する。
セイコーSOLは性能管理やセキュリティー領域のコア技術を有する。これにIT監視やセキュリティー・オペレーション・センター(SOC)の運用基盤を組み合わせてソリューションとして本格的に提案する。また自動車業界や製薬業界など新市場の開拓にも乗り出す。
コンピューターサイエンスはデータ収集・分析ツール「スプランク」やアプリケーション監視ツール「ダイナトレース」などのITツールを使いこなす技術力の高さが強み。また24時間365日対応のセキュリティールームを保有しており、今回の買収でセイコーSOLはシステム運用力を強化する。コンピューターサイエンスも高単価・高付加価値なビジネスを展開する。
セイコーSOLはセイコーグループの売上高の約13%を占め、システムソリューション事業を担う。サービス提供で継続的に収入を得るストックビジネスや、M&A(合併・買収)による事業の多角化を推進。30四半期連続で前年同期比で増収増益を達成している。