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ピックアップトラック電動化、いすゞが設備投資1300億円

タイの生産拠点で実施
ピックアップトラック電動化、いすゞが設備投資1300億円

投資対象になるとみられるゲートウェイ工場

いすゞ自動車はピックアップトラック(LCV)の電動化などを対象に、今後5年間でタイの生産拠点に計320億バーツ(約1300億円)の設備投資を実施する。ノルウェー向けLCVの電気自動車(EV)タイプの生産立ち上げなどが投資対象になる見通し。タイ政府が東南アジアにおけるEV生産のハブを目指す中、LCVをめぐってはトヨタ自動車も「ハイラックス」のEVモデルの少量生産を始めた。いすゞは欧州向けLCVの需要拡大に備え、タイで量産体制の整備を急ぐ。

いすゞはタイをマザー拠点に位置付けており、100を超える国・地域に車両を供給する。ピックアップトラック「D―MAX」やスポーツ多目的車(SUV)「MU―X」などを生産し、これまでに累計600万台を生産した。

今回の投資計画の詳細な内容や投資額の内訳は明らかにしていないが「過去と比べて大幅に上回る額」(同社)という。サムロン工場(サムットプラーカーン県)やゲートウェイ工場(チャチュンサオ県)などの老朽化設備の更新にも投じるとみられ、ディーゼルエンジン車の生産効率化やEVモデル生産にかかるライン刷新、評価設備などが対象になる見込みだ。

いすゞは欧州連合(EU)の環境規制強化を見据え、LCVのEVモデルを開発中。2025年に発売する予定のノルウェーを皮切りに欧州各国に輸出する方針で、並行してタイでの量産体制を整える。一方、トヨタは「ハイラックス」のEVモデルの少量生産を始めており、24年にも同国パタヤで実証する予定という。まずは公共交通機関での利用を想定する。

LCVは郊外の長距離走行などに使われ、当面はディーゼルエンジン車が主流とみられる。ただ、いすゞはEU各国で個々に政策が策定されてLCVのEV化も進むとみている。政策を注視しつつEVモデルの普及期に備え、大型投資に乗り出す。

日刊工業新聞 2023年12月26日

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