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ダイナブックが最新ノートパソコンに導入、「ニューノーマル時代に必要」な仕組み

バッテリーを自分で交換
ダイナブックが最新ノートパソコンに導入、「ニューノーマル時代に必要」な仕組み

バッテリーを容易に交換できる仕様にし、利便性を高めた

ダイナブック(東京都江東区、覚道清文社長)のノートパソコン(PC)「X83 CHANGER(チェンジャー)」は、利用者自身でバッテリーを交換できる点が特徴だ。バッテリーが劣化した際に業者に依頼する手間を省ける上、交換所要時間の短縮にもつながる。コロナ禍を機にオンライン会議が定着し、バッテリーの消耗が課題となる中、同社は「まさにニューノーマル(新常態)時代に必要なモバイルPC」(国内マーケティング本部の荻野孝広副本部長)と自信を示す。

バッテリーの駆動時間の短さや消耗の激しさ、交換が手軽にできない点など、バッテリーに関する顧客からの要望はもともと強かったという。ただ一般的には薄さと軽さを追求すると、バッテリー交換の仕組みを導入できないジレンマがあった。「(薄さ・軽さとバッテリー交換の)両方を実現しよう」(荻野副本部長)と考えて製品化したのがX83 チェンジャーだ。

ただ製品化の過程では、持ち運びのしやすさとバッテリー交換を両立する上での苦労があった。利用者が手軽にバッテリーを交換するには、一般的に使われているネジをバッテリーを装着するカバーに使うことが必須だった。PCでよく使われるネジは軽量化のために小さく設計されているが、一般的なネジはそれよりも大きいため、採用すると本体が重くなってしまう。

さらに安全性を高めるためには、バッテリーのケースを堅固にする必要性があり、重さに影響する。「(軽さを追求する)通常の開発とは逆行する動きだった」(同)が、各部門の協力により製品化にこぎ着けた。

バッテリー交換を業者に依頼していた従来の方法では交換に2―3日を要していたが、利用者自身での交換作業は約3分で完了できるとしている。記者が試したところ、1分以内でカバーを開けてバッテリーを外せた。

放熱性能を維持するための対策も講じている。2種類のファンを採用したほか、放熱性能の低下を防ぐ「ダスト・クリーニング機構」を搭載した。利用者自身で、たまったホコリを吸い出せる。またスピーカーから出る音を大きくする工夫を施して相手の声を聞き取りやすくしたほか、キーボードのキーを押し込んだ際に感じる圧力を適切にするなど、バッテリー交換以外の品質にもこだわった。

ダイナブックは主に法人向けにX83 チェンジャーを展開しているが、今後、個人顧客への販売にも力を入れる方針だ。(阿部未沙子)

日刊工業新聞 2023年12月19日

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