「水素で走る鉄道」…JR東海が公開した開発の現状
JR東海は18日、7月から着手した水素を動力とした鉄道車両開発の現状を報道陣に公開した。燃料電池と水素エンジンの2種類の動力を検討しており、山間部の路線も走れる出力300キロワット以上に引き上げた上で鉄道車両としての実用化を目指す。技術開発部の田中英允チームマネージャーは「地上のインフラ設備も考えると、(完成は)10―20年はかかるのでは」と説明する。
模擬走行する試験装置に加え、実験中の燃料電池と水素エンジンを公開した。燃料電池の最高出力は80キロワット、水素エンジンは141キロワットで、車両として実用化する際にはどちらかに絞る。田中チームマネージャーは「水素をどのように供給するか、貯蔵するかといったインフラ設備も課題は多い」と語る。
日刊工業新聞 2023年12月19日