世界的にも珍しい…JR東海が水素エンジン鉄道開発へ
JR東海は16日、水素エンジンを使った鉄道車両の開発に取り組むと発表した。鉄道における水素エンジンの活用は世界的にも珍しい。2024年度から同社の研究所で模擬走行試験に取り組む。非電化区間を走る気動車の動力源として検討しており、車両に導入できた時には走行時に排出する二酸化炭素(CO2)をほぼゼロにできるとする。丹羽俊介社長は「水素エンジンが鉄道車両にも使える可能性がでてきた」と話す。
水素エンジンを手がけるスタートアップiLabo(アイラボ、東京都中央区)と協力し、水素エンジンと蓄電池を組み合わせたハイブリッドシステムを開発する。山間部が多い路線で走ることを念頭に、出力や航続距離の向上に取り組む。
同社は水素エンジンのほかに、燃料電池やバイオ燃料の活用も検討している。丹羽社長は「さまざまな可能性を追求したい」と説明した。
日刊工業新聞 2023年11月17日