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JR九州が初導入、「運転士なし自動運行」営業運転開始へ

JR九州が初導入、「運転士なし自動運行」営業運転開始へ

JR香椎線の自動運転列車で運転開始の操作をする運転士(2020年12月)

JR九州は30日、運転士ではない係員が列車先頭に乗務するドライバーレス自動運転を2024年3月に香椎線全線で始めると発表した。車掌の経験を必須とする社内資格者「自動運転乗務員」が走行開始の操作やドア開閉、車内放送、緊急対応などを担う。自動化レベル(GoA)2、3の中間として2・5と位置付ける。国の検討を経て同社が初導入となる。

安全装置の自動列車停止装置(ATS)を基に開発した独自システムで列車を自動で加減速する。香椎線で20年12月から実証中で現在は運転士が乗務している。24年3月以降は本格的な営業運転となる。

自動運転に運転士を不要とすることで、研修期間の短縮による費用低減、乗務可能な要員の増加を実現する。

自動運転乗務員は12月から1期生10人を養成する。今後のリーダー役となり、後進の育成にもつなげる。

古宮洋二社長は「6年以上検討してきた。着実に運行したい」と意気込みを示した。

日刊工業新聞 2023年12月01日

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