いよいよ明日開催!ファクトリーズグッズをもっと知るための10の質問
優れたモノづくり中小企業が手掛ける製品が集まるファクトリーズグッズ。「どんなイベントなのかよくわからない」「行こうか迷っている」という方に向けて、主催である日刊工業新聞社のメンバーが企画のねらいや魅力を語ります!ぜひ、お出かけ前の参考にしていただければと思います。
文化祭みたいな感じ
Q.改めて、ファクトリーズグッズってなに?
昆:BtoC製品の製造・販売を行う中小BtoBメーカーを応援する企画です。といっても、わかりにくいですよね…
「普段は主に機械や車の部品などを作っている中小企業が、自社ブランド製品を作る」という挑戦を応援しています。実施内容としては、記事・音声コンテンツを配信するほか、年に2回、製品の展示・販売を行うポップアップショップを開催しています。
鎌池:企画開始時は、中小企業が作る自社製品を買ってもらう場を作るぞ!という気持ちだったのですが、回を重ねるごとに、出展企業の求めているものが多様になってきたなと思います。マーケティングの場として使う出展者もいれば、単純に交流を求めている出展者もいて。なんだか文化祭みたいな感じ。
製品を売るだけでなく、それぞれが求める成果を持って帰ってもらえたら嬉しいなと思います。
蓮見:そもそも立ち上げのモチベーションになった「おしゃれな製品を集めた展示会をしたい!」という要素は、よりパワーアップしてると思います。メンバーの誰かが「これカワイイ!」となったものしか置いていないので、まずは普通にお買い物を楽しんで欲しいです。それをきっかけに、それぞれの製造業のストーリーも楽しんでいただければ…
Q.会場ではどんなことができる?
昆:まず、製品を直接手に取って、その場で購入できます。すべて日本の工場で、職人が知恵と技術を生かして作り上げた製品です。通販限定や、販売店舗が限られているものも多く、在庫もあまり多くありません。「一期一会」ですのでお見逃しなく。
さらに、それらの製品を作った工場の方や社長と直接話すことができます。製品のいちおしポイントや技術についてわかりやすく、熱心に解説してくれると思います。
濱中:たくさんの工場に1回で行くって物理的にできないですよね。会場には写真もたくさんあるし、そこで作ったものにも触れられます。自社製品をきっかけにいろんな企業の技術に触れられるのは、貴重な機会なのではないかと思います。
「工場はガチャポンみたいに材料やお金を入れれば製品が出てくるわけではなく、いろんな加工や仕事内容がある」ということを初めて知る人も多いのでは。また、これをきっかけに工場見学に行くなど、興味を持ってもらえればいいなと思います。
Q.どんな人に来てほしい?
蓮見:買い物にバックグラウンドストーリーを求める人にはファクトリーズグッズの製品は合っていると思います。私自身、旅先で食器を買うのが好きなのですが、そのものの背景を楽しめるというか。
鎌池:丁寧な暮らしみたいに、丁寧な消費をする人も増えていると思っていて、同じように町工場の作る製品は丁寧に作られている。例えば、出展企業の早野研工さんは製品の「永久保証」を謳っていますし、そうでなくても壊れたら修理しますよ、と言っている企業は多い。そういった点も、丁寧な消費と親和性が高いのかなと思います。
濱中:個人的には、製造業に限らず、普段自分も何かを作っている人、何かを作るのが好きな人に来てほしいです。何かを作ることって、沼にハマると孤独になるので…作り手同士のエネルギーを吸収しにきてくれると嬉しいです。
昆:モノづくり自体に興味がなくても、製品そのものがいいなと思って、ちょっと立ち寄ってみようかな?くらいの気持ちで来ていただければ!
製品バリエーションも拡充
Q.これまで渋谷、原宿で開催してきて、今回なぜ銀座にしたの?
昆:まず、ショッピングを目的に来る人が多い場所がいいなと思っていました。また、出展者からも「次は銀座がいいな~」という意見もあり…。いろいろ候補地が出ましたが、その中から銀座 蔦屋書店さんに相談しに行った時にすごく前向きな反応や意見をいただけたのも嬉しかったです。
蓮見:「蔦屋書店」でイベントをしてみたい、というあこがれも企画当初からありましたね。
また、企画当初は若者向けを意識した場所選びをしていたのですが、渋谷であろうと原宿であろうと、気になる人が立ち寄るので、結果的に全年齢が対象になっていたなと。なので、「若者受け」ではなく、とにかく素敵なものを集めたイベントにしようという意識に変わってきました。そして「若者受け」を追求するとなんかスベるなというか寒いというか…
Q.出展企業が増えたことで変わったことは?
濱中:第1回目に出展した5社は金属加工メーカーでした。第2回目では射出成形など業種が増え、今回さらに業種の幅が広がりました。それに伴って製品の幅も広がって、はじめはアウトドア製品中心だったものから、日常使いできるもの、「これを使って○○がしてみたい」と思えるもののバリエーションが増えました。
また、ててて商談会や、マクアケミライマルシェなどで出会った企業さんが出展してくれています。ファクトリーズグッズも同じように自社製品開発をしている企業が自ら売りに来るイベントです。こういったイベントに参加する企業が増えてほしいし、企業を応援するイベントも続けていきたいです。
蓮見:今回初めて、出展企業同士のコラボ製品が誕生したことも嬉しかったです!
Q.前回からパワーアップしたところは?
蓮見:今年初めて、ガイドブックを作りました。出展社数が増えたこともあって、情報がまとまっている冊子があるといいなと思っていたので。ガイドブックの中でスポンサーを紹介することもできたので、それも良かったです。
来場者も、会場で気になった製品をあとでじっくり見て購入する、といったこともしやすくなったと思います。
濱中:(ガイドブックができて)持ち帰れる情報が増えました。その場では買えないけど欲しい、という来場者に対し、あとからでも情報が見られて購入につなげられる媒体ができたことで、これまで課題だった部分が解決できました。
昆:ガイドブックは、企画の全体像をまとめて伝えられるツールとしての役割も果たしているなと思います。
必ず苦労がある
Q.出展企業はどうやって決まったの?
蓮見:この企画は全社事務局からのお声がけなのですが、やむを得ない事情で不参加になった企業を除き、前回出展社が全社リピート参加してくれたことに驚きました。
昆:私たちの選定基準は、「優れたBtoB技術を持っていること」「自社製品を開発し、現在販売していること」「自社製品開発を会社全体で取り組み、社員教育などに活用していること」「企画にご理解いただき、一緒に作り上げてくださること」です。弊社で取材した企業の中からお声がけしています。
鎌池:取材するときに、技術的に苦労したところを必ず聞くのですが、それをしっかり答えてくれた企業を推薦することが多いです。答えられない企業や「そんなに難しくない」という企業もいて。たしかに普段作っている製品よりも技術的には簡単、ということもあると思います。でも企業一丸となって全力で製品開発に取り組んでいれば、苦労した部分は必ずあってそれを話せるはず。また、日刊工業新聞社が企業を選ぶからには、普段は見えにくい技術的な部分も取り上げたいので、そういった現場発のエピソードも聞くようにしています。
Q.これまで企業を取材してきて、BtoCで輝いてる企業ってどんな企業が多い?
鎌池:経営者や担当者が社外のイベントに出た成果のフィードバックをしっかり社内に共有している企業は、BtoCでも力をつけていけると思います。普段のモノづくりでは、直接製品を褒められることが少ないので、購入者から直接の感想がもらえるのは大きなモチベーションになります。それがBtoBの事業へもプラスに働くのではないでしょうか。
昆:素敵な自社製品を作っている企業は前向きかつ柔軟。常に「次はこんなことをやろうと思っていて…」という話題が尽きません。どちらが先か分からないのですが、製品づくりへの挑戦と企業の価値向上は密接な関係があるんだなと思います。そういった企業の方々と一緒にファクトリーズグッズという企画を作り上げる中で、いろいろなお話を聞けることが、私たちとしても大きなプラスになっています。
Q.会場の掲示物などをデザインするにあたり心がけたことは?
濱中:一言でいうと「ユニゾン(感)」です。ファクトリーズグッズは1社単独でやっているイベントではなく、いいところをもった工場がたくさん集まってできています。それを伝えるため、共通のフォーマットの中で各社の個性や魅力が伝わるような見せ方を一番重視しています。今回だから、というものはあまりなく、立ち上げた当初からずっと変わっていない部分です。細かい説明や豪華な装飾ではなく、ぱっと見で製品や企業の魅力が伝わる空間作りを優先しています。「どんな人に何を届けたいか」に合わせて会場は変わるのですが、開催場所がどこであっても来場者に魅力的な雰囲気だとすぐに伝わることを大切にしています。
Q.参加企業の意気込みを教えて!
蓮見:相当気合は入っています!イベントに合わせて新製品を作ってきたり、「GINZA SIXに出展するのが長年の夢だった」という企業も。「銀座で製品の写真を撮れるだけでも価値がある」と話してくれる方もいました。
みんな最初は「ほんとに銀座…?」みたいな感じでしたが、準備が進んできたりタイアップフェアが開始したりで、だんだんお客さんが乗ってきた感があります。
昆:初日にさっそくタイアップを見に行ってくれた社長もいて、「(銀座 蔦屋書店は)アーティスティックなものがたくさんあって、面白かったです。そこに弊社の商品も置いていただけて、嬉しい限りです」とメールをいただきました。
鎌池:銀座にはしゃぐ人もいれば、緊張している人も…それを見ていると銀座という場所のパワーを感じます。それだけ期待しているということなので、それぞれに良い結果が出てくれるといいなと思います。
FACTORY’S GOODs 詳細情報
ポップアップショップ @銀座 蔦屋書店
会期:2023年 11月3日(金・祝)〜4日(土)12:00~20:00(最終日は19:00)
会場:銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM (東京都中央区銀座6丁目10−1 GINZA SIX 6F)
https://store.tsite.jp/ginza/
入場登録:不要
入場料:無料
店頭タイアップによるフェア @銀座 蔦屋書店
会期:2023年10月21日(土)~11月5日(日) 10:30~21:00
会場:銀座 蔦屋書店 (東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 6F)EATALY側展示台
https://store.tsite.jp/ginza/
技術展示&ポップアップショップ @東京ビッグサイト
会期:2023年 11月29日(水)〜12月1日(金)10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト 西2ホール (G-01)(東京都江東区有明3-11-1)
入場登録:要(詳細は https://autumnfair.nikkan.co.jp/ 参照)
入場料:1,000円(入場登録者、招待状持参者、中学生以下無料)
特設Webサイト:https://biz.nikkan.co.jp/brand/factorysgoods/
展示会スポンサー
株式会社ソディック
株式会社青山財産ネットワークス
日進工具株式会社
牧野フライス精機株式会社
碌々スマートテクノロジー株式会社
一般社団法人日本工作機械工業会