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NECが光海底ケーブル実証、世界最長2100km伝送に成功した意義

NECが光海底ケーブル実証、世界最長2100km伝送に成功した意義

フィールドトライアルの実施ルート

NECは世界最高水準の毎秒800ギガビット(ギガは10億)の伝送性能を持つトランスポンダー(電波中継器)を用いて、光海底ケーブルシステムのフィールドトライアル(実地検証)を実施し、世界最長となる2100キロメートルを超える長距離伝送に成功した。

インドネシアの通信事業者であるテルコム・インドネシアが持つ海底ケーブル「インドネシア・グローバル・ゲートウエー(IGG)」をフィールドトライアルの場とし、陸上局にはNECの最新トランスポンダー「XF3200」を使用した。これにより、毎秒800ギガビットの光信号の波長多重光伝送を実施し、伝送容量が従来比約30%向上することを実証した。

NECは今後も海底通信における大容量化と、柔軟性・コスト効率性の向上に取り組む方針。

同社は海底ケーブルシステム事業で50年以上にわたる実績を持ち、海底ケーブルはNECの子会社であるOCC(横浜市西区)、海底に設置するトランポンダーはNECプラットフォームズ(東京都千代田区)が製造を担当している。

日刊工業新聞 2023年10月04日

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