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木村鋳造・東京鋳造が農水産物流に参入、発泡スチロール製コンテナを共同開発

木村鋳造・東京鋳造が農水産物流に参入、発泡スチロール製コンテナを共同開発

木村鋳造所と東京鋳造所が開発した「箱明」

木村鋳造所(静岡県清水町、木村寿利代表取締役)と東京鋳造所(群馬県高崎市、小沢淳代表取締役)は連携し、農水産物の物流分野に参入する。軽トラックに積載できる発泡スチロール製コンテナ「箱明」を共同開発した。夏場に積み荷の温度が上昇したり、冬場に凍結したりすることを抑制し、鮮度を保てる。価格などを詰め、2024年5月に製品化する方針。

箱明は東京鋳造所が企画した。木村鋳造所がフルモールド鋳造で培った発泡スチロール鋳型の技術を生かし、群馬製作所(群馬県伊勢崎市)で本体を生産する。東京鋳造所は扉のアーム部品などを担当。販売は小沢代表取締役の個人出資会社「箱明」が手がける。

農水産物は温度や風が鮮度に響くため、荷台に遮光・断熱シートを張ったり、水を含ませた毛布で覆ったりしている。これらの手間がなくなり、荷役作業を効率化できる。衛生面も向上する。

本体は耐候性などに優れる塗料で塗装する。サイズは幅1430ミリ×長さ2055ミリ×高さ1325ミリメートルで、軽トラックに積載物として置ける。断熱性能は群馬産業技術センターで試験した。夏場を想定し、恒温槽の温度を10度Cから35度Cに急上昇させて、カブの内部温度を測定。内部温度は1時間後にコンテナ外が約30度Cだったのに対し、コンテナ内が約15度Cと、上昇が緩やかだった。

また、ブランド野菜「三浦かぶ」のピーカブー(神奈川県三浦市)、農園星の環(群馬県昭和村)などで効果や使い勝手を検証した。11日に千葉・幕張メッセで開催の「第13回農業WEEK」に出展。ニーズを調査し、太陽光パネル搭載型も開発する計画。

日刊工業新聞 2023年10月05日

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