ＪＦＥ商事エレクトロニクス（東京都千代田区、柳沢孝彰社長）は、トラックでけん引するトレーラーの位置や内部の温度・振動情報を即時に把握し、走行ルートや運用を最適化する「トラッキング（追跡）ソリューションサービス」を２０２４年春に始める。パレットやカゴ台車などに全地球測位システム（ＧＰＳ）端末を取り付け、収集したデータを「見える化」する。人手不足や残業時間規制など物流２０２４年問題の解決につなげる考えだ。

ＪＦＥ商事エレクトロニクスは端末メーカーと連携し、物流効率を改善したい鋼材、食品関連企業などから受注を目指す。一部顧客で試行し、今後、サービスメニューや料金などを詰めていく。

同サービスでは、トレーラーのある位置や輸送時の二酸化炭素（ＣＯ２）排出量などを物流管理センター、ドライバーらがスマートフォンやパソコンで容易に確認できる。

ヤード内で当該トレーラーを探す手間が省けるほか、位置情報の活用により走行経路の最適化や到着時間の予測が可能で、ドライバーの運転時間削減などにもつながりそうだ。

専用端末にはＧＰＳ機能のほか、温度・加速度センサーなどを搭載する。通信規格は安定性がある広域・省電力無線規格「ＬＰＷＡ」を採用し、長寿命対応とする意向だ。

ＪＦＥ商事エレは社長直轄の「デジタルマーケティング室」でデジタル変革（ＤＸ）関連のビジネス創出を進めており、今回のサービスはその一環となる。