ニュースイッチ

トヨタは31%増…新車販売が部品不足緩和で2年ぶり増加、今後の見通しは?

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が2日発表した2023年4―9月期(上期)の新車販売台数は、前年同期比15・7%増の222万5928台となり、2年ぶりに増加に転じた。ブランド別ではSUBARU(スバル)と日野自動車を除く主要11ブランドが前年同期を上回った。コロナ禍の影響と半導体などの部品不足の状況が緩和して、各社の生産が回復したことが主な要因だ。

9月と23年度上期(4ー9月)の新車販売台数

登録車は前年同期比21・6%増の142万5758台で、2年ぶりの増加。トヨタ自動車が同31・7%増の72万8755台と大きく伸ばした。軽自動車は同6・6%増の80万170台となり、4年ぶりのプラスとなった。

登録車の車種別では乗用車が同22・7%増の124万2377台、貨物車が同13・4%増の17万9809台で、いずれも2年ぶりに増加した。

軽の車種別では乗用車が同10・2%増の61万6155台で4年ぶりの増加。貨物車は同3・9%減の18万4015台で3年ぶりに減少した。

9月単月の登録車の新車販売台数は前年同月比12・5%増の27万2208台。9カ月連続の増加だが、統計開始の1968年以降では下から7番目の水準。普通乗用車は同18・2%増の15万8626台で、9月では過去2番目の水準だった。

軽は同7・9%増の16万5285台で2カ月連続のプラス。「部品調達難が徐々に緩和されてきている」(全軽自協)ことが影響している。

10月以降の販売見通しについて全軽自協は「部品調達難の影響がなくなったとまでは聞いておらず読み切れない状況」としつつも、秋以降に複数の新型車が予定されており、市場の活性化効果を期待している。


【関連記事】 苦悩する自動車部品メーカーが頼りにする育成所
日刊工業新聞 2023年10月03日

編集部のおすすめ