ニュースイッチ

自動車学校の指導員はAI、最先端「教習システム」の中身

自動車学校の指導員はAI、最先端「教習システム」の中身

講習後に自分の運転を振り返ることができる

アサヒロジスティクス(さいたま市大宮区、横塚元樹社長)は、傘下の川越自動車学校(埼玉県川越市)で、人工知能(AI)と自動運転技術を活用した「AI教習システム」を2023年度中に導入する。教習車の屋根に取り付けたセンサーで車両位置や周囲の物体などを把握し、それらをAIで解析し指導する仕組み。指導員が同乗せず1人で練習できる。自分の運転をデータで振り返ることもでき、質の高い指導を実現する。

AI教習システムはミナミホールディングス(福岡県大野城市)とティアフォー(名古屋市中村区)が開発し、22年に有償提供を始めたものを活用する。アサヒロジスティクスはまず教習車1台に同システムを導入し、教習所内でのペーパードライバー向け講習や自由練習で利用する。車内カメラで運転手の顔を撮影し、道路状況に合わせて周囲を確認できているかなども判断する。

「反対車線へのはみ出し」「一時停止での確認が不十分」などの細かな項目が車内のタブレット端末画面にリアルタイムで表示される。自動ブレーキを搭載し、信号無視や障害物接近といった危険時に同ブレーキが作動することで安全性も担保した。講習後、客観的に自分の運転を振り返ることができるほか、指導員が同乗しないため練習への心理的ハードルが下がる。

AI教習システムは都道府県の公安委員会が指定する教習として認められていないため、運転免許の技能教習には利用できない。このためペーパードライバー講習などを目的に現在全国8カ所の指定自動車教習所などで利用されている。

アサヒロジスティクスは食品物流を手がける。トラック運転手不足の対応策として、社内ドライバー育成などに向け22年に川越自動車学校を買収した。

日刊工業新聞 2023年月9月26日

編集部のおすすめ