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真空遮断器部品の生産能力を2倍、明電舎が30億円投資

明電舎は沼津事業所(静岡県沼津市)で2023年度に遮断器の重要部品である真空インタラプタ(VI=写真)の生産能力を現状比2倍に引き上げる。投資額は30億円程度とみられる。環境意識が高まる中、温室効果の高い六フッ化硫黄ガス(SF6ガス)を使わない真空遮断器(VCB)の需要に対応する。北米の電力会社向けのVCBとVIの売上高について23年度に22年度比約4割増の100億円を目指す。

北米では電力設備の老朽化が進み、電力会社による設備の更新や、太陽光発電など再生エネルギーの分散化電源系統の増加でVCB需要が急増。加えて二酸化炭素(CO2)の約2万3000倍の温室効果を持つSF6ガスの規制の動きを背景にVCBやVIの需要が増している。

VCBは変電所や工場に設置される装置で、大規模な事故や停電が起こらないように電気を一時的に遮断する。VIはVCBの電流遮断に必要な心臓部。VCBの受注増をうけ主要部品のVIの需要も拡大している。

明電舎は変電製品関連の需要増加に対応し、23年度に48億円を投資する計画で、そのうち30億円程度を沼津事業所のVI生産増強に充てるとみられる。北米での一段の需要拡大が見込まれるほか、30年に向けて他国でも需要が広がる見通し。


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日刊工業新聞 2023年08月28日

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