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24時間体制で検体・薬剤配送、大学病院でロボ試験運用

24時間体制で検体・薬剤配送、大学病院でロボ試験運用

川重と藤田医科大学などは屋内配送向けサービスロボットのトライアル運用を始めた

川崎重工業と藤田医科大学、SEQSENSE(シークセンス、東京都中央区)は、藤田医科大学病院で屋内向け配送ロボット「フォーロ」の試験運用を始めた。計3台のロボットが24時間体制で検体や薬剤の配送を担う。実務に近い業務にロボットを就かせて配送の頻度や量、医療従事者らへの影響を確認、検証。2024年4月以降の正式導入を目指す。

フォーロは病棟のスタッフステーションと、別の建物にある臨床検査部や薬剤部のルートを走行する。病院内での常時運転では日本初というエレベーターでの人とロボットの相乗りを実現。混雑時には乗車を見送る判断や、ベッドを優先した緊急降車も可能だ。

45分の充電で6時間連続で稼働できる。混雑していない環境では安全を確保した上で、高速モードに切り替わるなど環境変化に適応しながら走行する。病院スタッフはフォーロの活用で空いた時間を別業務に充てられるようになる。

川崎重工業と藤田医科大学は医療従事者の負担軽減や業務効率化を支援するため21年以降、複数回の実証に取り組んできた。

日刊工業新聞 2023年07月18日

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