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スーパーのビール売り場にクラフト専用コーナー、キリンビールの思惑

スーパーのビール売り場にクラフト専用コーナー、キリンビールの思惑

東急ストアに設けたクラフトビール専用コーナー

キリンビールはビール類売り場にクラフトビール専用コーナーを設ける実証展開を、東急ストア(東京都目黒区)など全国のスーパーマーケットや量販店の約150カ所で始めた。クラフトビールの認知度をさらに一般に広めてビール市場活性化につなげる試み。国産のクラフトビールを中心に手に取りやすいラインアップを紹介する。今夏にかけて実証し、10月のビール類酒税改正以降のビール類の陳列や販売手法に生かす狙いもある。

売り場で目立つ一角をクラフトビール専用コーナーとして展開する。「今夜、クラフトビールという新体験。」という大型POP看板を設置。キリンの「スプリングバレー」やヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)の「よなよなエール」、地元の代表的ブランドなどの国産クラフトビールを中心に紹介する。

東急線沿線に展開する東急ストアの10店舗で同実証を開始した。「大手を中心に手に取りやすいブランドを配置するようにした」(東急ストア)と見せ方を工夫した。売り場で問い合わせが増えるなど「活気が出てきた」(同)と実感している。

コロナ禍でクラフトビールの人気が出た一方で、輸入ビールを含めてアイテムが増え過ぎていたという。専用コーナーにより国産中心に代表的ブランドを整理できたとする。秋の酒税改正後のビール商戦の試金石としての意味もありそうだ。

キリンビールはビールの多様性を訴求できるクラフトビールを通じた市場活性化を進めている。料飲店向け専用サーバー「タップマルシェ」を展開し、地域のクラフトビールを全国の料飲店で楽しめる。新型コロナウイルス感染症の「5類」移行後に外食需要が高まっており、同社は外食で味わったクラフトビールを家庭でも楽しむという好循環ができることを期待する。

日刊工業新聞 2023年07月04日

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