ダイハツ・日野自…グループで不正複数発覚、トヨタが内部通報窓口
トヨタ自動車はグループ企業や仕入れ先から直接、製品の安全性などに関する内部通報を受け付ける相談窓口を設置する。個別の窓口を設置している企業もあるが、自社には声を上げにくい状況も考えられ、トヨタが選択肢の一つや受け皿になる。グループではダイハツ工業など複数の企業で不正が発覚しており、再発防止や信頼の回復が急務となっている。
「オールトヨタスピークアップ窓口」として立ち上げ準備を進めている。相談はオンラインで受け付ける。対象はトヨタグループや仕入れ先など約220社、約30万人に上る。製品や品質、会計などに関する内部通報があった際にはトヨタが直接対応する。関連するサプライチェーン(供給網)全体の課題の把握につなげる。
この1年ほどトヨタグループでは日野自動車のエンジン・燃費の性能試験不正に続き、豊田自動織機のフォークリフト用エンジンの排ガス認証不正、ダイハツによる側面衝突安全試験での不正などが明らかになっていた。グループ全体で企業統治(ガバナンス)を再確認し、透明性が高く、問題発生時に迅速に対処できる風土の醸成を進めている。
【関連記事】 トヨタグループも注目、熱源を操り省エネを実現する愛知の実力企業
日刊工業新聞 2023年06月30日