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三井住友海上がDX研修者にNFTを付与する理由

三井住友海上がDX研修者にNFTを付与する理由

オンライン研修イメージ

三井住友海上火災保険はデジタル変革(DX)に関連する人材育成の一環で、社員にNFT(非代替性トークン)の配布を始めた。会社が用意したオンラインのDX研修の受講者に対し、NFTを付与する。研修の終了後は有志によるコミュニティーをつくり、NFTの社内外での活用策を検討する。NFTに対する社員の理解促進を図るのが狙いで、将来的にNFTをはじめとした次世代インターネット技術「ウェブ3・0」の新規事業の創出にもつなげる。

「ウェブ3・0人材育成プログラム」の一環で社員にNFTを付与する。研修は全6回で、最初の2回を受講するとNFTを一つ、残る4回を受講するとさらに一つのNFTを修了証明として配る計画だ。

対象は1万4000人の全社員。講義はウェブ3・0に関する書籍の筆者などを招いて全てオンラインで実施する。5月にスタートしており、6月中に全6回を終える予定だ。

7月以降に受講者のコミュニティーをつくり、研修で学んだことを生かしてNFTの活用策やブロックチェーン(分散型台帳)技術を使った新規事業を検討する。

NFTの活用策では、トークンの保有者は社内の会議室を優先的に予約できたり、中途採用の課程で入社してほしい転職希望者に社員が投票できる権利を付与したりする案などがあるという。

新規事業として優良なアイデアが出てきた場合には、社内のビジネスモデルコンテストへ出場を促し、具体化する。

同社はクラウドやモバイルといったウェブ2・0が急速に普及したように、ウェブ3・0の世界も早晩、社会に浸透するとし、「他社に先駆けてリスクを理解し、商機をつかむ」(研修担当者)方針という。ウェブ3・0の知見を蓄積し、競争力の向上につなげる。


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日刊工業新聞 2023年06月22日

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