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磁気抵抗メモリーに応用へ…東北大学が新発見、コバルトマンガン鉄合金の性能

東北大学の水上成美教授と一ノ瀬智浩研究員(現産業技術総合研究所研究員)らは大きな磁気抵抗を示すコバルト・マンガン鉄合金を発見した。磁気トンネル接合(MTJ)を作ると室温で350%、極低温で1000%の変化幅があった。鉄系合金などに次ぐ第三のMTJ候補物質になる。磁気抵抗メモリー(MRAM)やセンサーへの応用を図る。

コバルト・マンガン合金にわずかに鉄を加えて体心立方型の準安定相を作ることに成功した。通常のコバルト・マンガン合金は面心立方型を取り弱い磁性を示す。そのためMTJには向かなかった。

体心立方型は350%の磁気抵抗を確認した。5ケルビンでは1000%だった。スパッタで成膜でき、産業応用しやすいと見込まれる。MTJは不揮発性メモリーの構成要素。抵抗比が大きい材料は鉄系合金とホイスラー型磁性規則合金しか見つかっていなかった。

日刊工業新聞 2023年06月14日

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