ニデックとルネサスエレクトロニクスは５日、モーターやインバーター、減速機が一体になった電気自動車（ＥＶ）向け駆動装置「Ｅ―Ａｘｌｅ」（イーアクスル）の次世代モデルの半導体ソリューションで協業すると発表した。第１弾として２０２３年末までに六つの部品をモジュール化した製品の概念実証（ＰｏＣ）を開発する。ニデックではこれらを基に早期製品化し、イーアクスルの商品拡充や量産体制を構築。市場をけん引する。

２３年末までに開発するのは、モーターやインバーター、減速機に加え、ＤＣ―ＤＣコンバーターやオンボードチャージャー（ＯＢＣ）、電力分配ユニット（ＰＤＵ）の六つを搭載したモジュール。さらに２４年には第２弾としてこれらに加えてバッテリーマネジメントシステム（ＢＭＳ）なども統合し、さらに集積度を高めたモジュールの概念実証を開発する計画だ。

また第１弾ではパワーデバイスに炭化ケイ素（ＳｉＣ）を搭載するが、第２弾ではＤＣ―ＤＣコンバーターやＯＢＣのパワーデバイスを高周波動作が得意な窒化ガリウム（ＧａＮ）に置き換えて、モジュールのより小型化と低コスト化を図る。