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トヨタと東電が実証…風力発電の電力を車載電池で蓄電

トヨタと東電が実証…風力発電の電力を車載電池で蓄電

実施体制 トヨタ自動車の発表資料より

トヨタ自動車と東京電力ホールディングス(HD)は、電気自動車(EV)用電池を使った定置式蓄電池システムを共同開発し、今秋をめどに実証試験を始める。豊田通商子会社のユーラスエナジーHD(東京都港区)が秋田県鹿角市に有する風力発電所にシステムを設置し、4社で性能や運用技術を検証する。車載電池の再利用方法の確立、再生可能エネルギーの安定供給やコスト低減につなげる。

同システムの出力は1000キロワット、容量は3000キロワット時で、東電HDの電力マネジメント技術とトヨタのEV「bZ4X」用電池60個程度で構成する。今回は新品のEV用電池を使う。大きさは幅約43×高さ同2・6×奥行き同2・4メートルで、重さは73トン。

夏頃に設備構築やシステム評価を始め、秋頃から系統電力や各種設備への電力供給を含めた実証を行う。数年程度、運用する計画で、実証結果を受けて市販化に向けた改良などを進める予定だ。


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日刊工業新聞 2023年月5月30日

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