在宅勤務のオンライン会議を快適に!NTTソノリティのスピーカー「音を仕分ける」機能とは
「周囲の雑音を拾わず、話者の声のみを届ける」―。ビームマイクスピーカー「LinkShell(リンクシェル)」を開発したNTTソノリティ(東京都新宿区、坂井博社長)。スピーカーを起点に120度の範囲で発せられた人間の声を特定し、それ以外の音を除去する。コロナ禍で増加した在宅勤務やオンラインミーティングを想定し、家での利用を想定したデザインにもこだわった。
製品デモンストレーションでは、部屋で音楽を流しているにもかかわらず、「120度モード」にすると話者の声のみがクリアに届いた。
この技術自体は10年以上前に開発されており、同技術を搭載したビジネス向けのビームマイクスピーカーを22年に発売していた。しかし、「当初BtoC向けを想定して企画開発をスタートしていたこともあり、今回改めて一般向けへの販売を開始する」と同社事業本部製品事業部プロダクトグループの長谷川潤部長は話す。
同社は一般向け製品開発の知見を有するマクアケとともに、一般家庭になじむデザインの検討を重ねてきた。ビームマイクスピーカーは黒が圧倒的に多い中でグレージュを採用し、ボタン配置で直感的な操作を可能にした。「シェル」という名前は貝殻を耳に当てて音を聞く様子から連想されており、巻貝をイメージしたデザインを取り入れた。一般発売価格は消費税込みで3万2780円。
120度モードのほかに、全方向の声を拾う「360度モード」、ワイヤレススピーカーとして使用できる「Musicモード」に切り替えが可能だ。
コロナ禍以降、多くのスピーカーが発売された。同社は必要な声のみ届ける技術と、家になじむデザインを武器に、一般消費者に訴求しやすいクラウドファンディング(CF)サイト「マクアケ」にて17日より販売を開始。CFの結果を受けて、toC、toB両方での拡販を視野に入れ販売計画を立てていくという。