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服薬呼びかけ、複雑な会話も成り立つ…独居老人向けロボ「あのね」がかわいい

服薬呼びかけ、複雑な会話も成り立つ…独居老人向けロボ「あのね」がかわいい

コンセントにつなぐだけで使用できる

セコムとディー・エヌ・エー(DeNA)はロボットを用いた独居老人向けのコミュニケーションサービス「あのね」を共同開発し、4月3日に発売する。利用者がロボットに話しかけると、24時間体制で担当者がロボットを通じて返答する。会話が不足しやすい独居老人の孤独を解消し、認知・身体機能低下の危険性を減らす。消費税込みの初期費用は5万2800円で、月額料金は4950円。3年後に2万台の契約を目指す。

ロボットはユカイ工学(東京都新宿区)の「ボッコエモ」を仕様変更して使う。携帯電話規格「LTE」の加入者識別モジュール(SIM)を搭載。初期設定は不要で、電源を入れれば使える。契約時に生活スケジュールを聞き取った上で、1日約10回の定期的な声がけ、服薬の呼びかけを自動配信する。

利用者が吹き込んだ音声データはユカイ工学のクラウドを通じ、セコムとDeNAが開発したクラウドに送られ文章データに変換。DeNAの担当者が内容を確認し返信文章を作成して送ると、ロボットが音声に変換して発話する。返答に数十秒から数分かかるが、複雑な会話が成り立つ。研修を終えた担当者は約40人おり契約者の増加に伴い増員する。

日刊工業新聞 2023年3月23日

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