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自治体のEV導入・運用支援、丸紅が新ソリューション

自治体のEV導入・運用支援、丸紅が新ソリューション

群馬県などとの実証実験に使用する最新EV(丸紅提供)

丸紅は全国の自治体を中心に電気自動車(EV)の導入・運用を支援する総合的なソリューションの提供を始めた。導入台数や運用管理を最適化するとともに、燃料として再生可能エネルギーを供給するなどグループの事業資産を組み合わせる。予算や二酸化炭素(CO2)排出量の削減目標、災害対策など目的に応じた提案をしていく。年間に3―4件の受注を目指す。

EV導入支援については車両の最適台数と、その内の最適台数、燃料コスト、CO2排出量など導入効果をシミュレーションする。これまでに公用車を450台から310台に削減し、この内、50台をEV化することを提案した事例もあり、不要なガソリン車を削減し、段階的にEVに入れ替える。

車両運用には独自に開発した車両予約管理システムを活用する。走行距離が長い場合はEVやハイブリッド車(HV)を、短い場合はガソリン車を配車するなど、自社開発した人工知能(AI)で配車スケジュールを最適・自動化する。

燃料は完全子会社である丸紅新電力(東京都千代田区)からの再生可能エネルギーの供給も可能にする。自治体が発電する場合はリユースした太陽光パネルを供給するなど、カーボンニュートラル温室効果ガス排出量実質ゼロ)実現を支援する。

また、自治体との実証実験も進める。群馬県などと7月からEVカーシェアリングの実証を実施する。県有施設5カ所に20台のEVを導入。車両予約管理システムで、平日は公用車として活用し、休日はカーシェアリング車両として地域住民や観光客に貸し出す。

導入場所の1カ所にはソーラーカーポートを設置し、定置型蓄電池に蓄電した太陽光由来の電力を活用することにより、実質再生可能エネルギー100%でEVの走行を実現する。

日刊工業新聞 2023年02月22日

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