高度化する無人化施工、ローカル5Gで建機自動走行と4K映像送受信に成功
熊谷組と京セラ、NECは、ローカル第5世代通信(5G)で建設機械を自動走行させるとともに、搭載した4Kカメラで撮影された映像を送受信する実証実験に成功した。災害補修時の二次災害予防を視野に、無人化施工技術の確立を後押しする。今後は、4Kカメラを搭載した建機を実際の建設現場にも導入。自動走行を高度化する技術検証を重ね、実用化につなげる。
同実験では建物内にNECのローカル5G基地局、建機に京セラのローカル5G対応デバイスを設置。熊谷組の技術研究所(茨城県つくば市)で実証実験を行い、建機2台の自動走行と4Kカメラによる映像の送受信ができることを確認した。建機の位置情報と受信電力特性の情報を活用することで、建機2台が安全な間隔を保ちながら自動で走行することが可能になった。
無人化施工技術の高度化には建機への4Kカメラ搭載による映像の高品質化や、建機の傾きや振動を検知するセンサーによる現場情報のフィードバックが不可欠となる。このため、高速で遅延のない伝送を可能とする無線通信システムが求められている。
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日刊工業新聞 2023年02月08日