「農薬散布ロボ」量産モデル、作業時間を30%以上短縮できる仕組み
GINZAFARMが開発
GINZAFARM(東京都中央区、飯村一樹社長)は、農薬散布ロボット「Dr.FARBOT(ドクターファーボット)」の量産モデルを開発した。同ロボットは搭載機構を付け替えることで、1台で複数の作業をこなせる。第1弾として顧客の関心が高い農薬散布スプレーヤを搭載したロボット(写真)を提供する。希望小売価格は消費税込みで220万円。
搭載するスプレーヤ機構には飛散性や付着性に優れた静電ノズルを採用。ホースけん引型とすることで、薬剤をくみに戻る手間がなく散布量に制限がない。スプレーヤの高さを上下に変えられ、作物の成長に合わせて適切に散布する範囲を変更可能。同社が実施した試験によると、手作業での散布に比べて作業時間は30%以上短縮、農薬使用量も20%減らすことができた。
日本のハウス栽培施設に適したサイズを実現。本体サイズは長さ825ミリ×幅432ミリ×高さ373ミリメートル。重量は25キログラム。今後、人工知能(AI)を用いた病害虫診断機能や、データの取得・解析によって農作物に悪影響を与える病害虫などを取り除く最適な防除診断システムなどの搭載を予定している。
日刊工業新聞 2023年01月06日