ニュースイッチ

「車載パワー半導体」生産能力を倍増へ、東芝D&Sが新工場棟

東芝デバイス&ストレージ(川崎市幸区、佐藤裕之社長)は19日、2025年春に姫路半導体工場(兵庫県太子町)内で車載向けパワー半導体の後工程製造を担う新工場棟を稼働すると発表した。同工場の車載向けパワー半導体の生産能力を22年度比2倍以上に増やす。投資額は建屋のみで数十億円で、導入する設備に応じて上積みする。24年6月に着工する。

東芝デバイス&ストレージは低耐圧の金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)や小信号デバイスなど、一つの素子に端子などを付けて樹脂でパッケージするディスクリート半導体に注力している。中でも電力を供給・制御するパワー半導体は車の電動化や産業機器の省エネルギー化需要の高まりで、需要増が見込める。

パワー半導体生産では前工程を手がける加賀東芝エレクトロニクス(石川県能美市)でも24年度内に300ミリメートルウエハーを使う生産に対応した新工場棟の稼働を目指している。加賀東芝のフル稼働時には東芝デバイス&ストレージ全体の生産能力は21年度比2・5倍に増える計画だ。


【関連記事】 東芝のニュースをまとめて読める「ジャーナグラム」はこちらへ
日刊工業新聞 2022年12月20日

編集部のおすすめ