神奈川県は、商業施設「アリオ橋本・イトーヨーカドーアリオ橋本店」（相模原市緑区）で１１月から導入実証している新型コロナウイルス感染症対策ロボットプロジェクト６件の運用状況を公開した。同県が国の総合特区制度を活用して進める「さがみロボット産業特区」の２０２２年度事業として実施され、商業施設内のさまざまな業務を代替・省力化し、感染を防ぐ環境整備を狙っている。

マクニカ（横浜市港北区）と日信電子サービス（東京都墨田区）はロボットがそれぞれフロア案内、視覚障がい者の移動を支援。シーオス（同渋谷区）の品出し支援ロボット（写真）は食料品を積んだ重い台車を自動着脱して運ぶ。また、協栄産業のシステムは買い物カゴやカートの滞留を職員に知らせ、回収・補充作業時に積載・けん引型ロボットが追従して搬送。エリアカザン（同江戸川区）はフードコートで複数店舗に対応できる配膳ロボット、アマノは自律移動型清掃ロボットの効果を検証する。

県は事業受託者のＮＴＴデータ経営研究所（同千代田区）とともにロボットの安全対策や現場の状況に即した運用方法を提案し、普及を後押ししていく。